2015年「今年の一皿」ノミネートを紹介します。

ノミネート

スーパーフード

栄養バランスに優れ、栄養価が高い食品を指す。海外のモデルが愛用していることからココナッツオイルを筆頭に、チアシード(シソ科の植物「チア」の種子)、キヌア(ヒユ科アカザ亜科の植物)等が次々と注目された。

選定理由

・より体に良いものを摂取しようという食品に対する消費者の意識が高まる中、特にココナッツオイルは幅広い世代に支持され輸入食材店等で在庫切れが続出するほど需要が伸びた。オリーブ油やアマニ油に次いで新しい油として注目され、その味や香りの良さはもちろん、食用以外に様々な用途があることも話題になった。
・チアシードに関しては昨年は飲食店での取扱い量がほとんどなかったが、今年に入って急増し、幅広い業態においてドリンクやデザート、サラダにも取り入れられた。

ノミネート

なまずの蒲焼

絶滅危惧種として指定されたニホンウナギ等の代用として、土用の丑の日にうなぎの味に近づけるよう養殖したなまずの蒲焼が登場し話題となった。

選定理由

・昨年のニホンウナギやアメリカウナギ、クロマグロが絶滅危惧種に指定されたことに続き、今年は大衆魚とされていたアジ、イワシ、ホッケまでが漁獲量が減ったことが話題となった。水産資源の枯渇化が問題になりつつある中、「代用」という新しい売り出し方が注目された。
・ニホンウナギなどの代用として脚光を浴びたものの、もともと日本の各地域において栄養価の高い水産資源として郷土料理等で親しまれてきた。近年、国内の養殖技術もさらに向上しているため、蒲焼以外にも天ぷら、鍋、刺身などさまざまな調理法を通じてなまずが本来もつ淡泊なうまみが広く認知されることで、食材としてさらに活用される可能性を感じる。

※写真撮影協力:吉川 福寿家

ノミネート

のどぐろ

アカムツ(スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科に属する暖海性魚類)は北陸地方、山陰地方などが主な産地として有名。高級魚として扱われ、「のどぐろ」の名称で呼ばれることもある。

選定理由

・昨年、世界的に有名なテニスプレイヤーが試合を終えた際のインタビューで「日本に帰国したら食べたい」と発言したことからはじまり、今春の北陸新幹線開通に伴い金沢をはじめとする北陸グルメが注目されたことで再び脚光を浴び、その魅力が広く知られるきっかけとなった。取扱い飲食店数は昨年対比で1.5倍、ユーザーのぐるなびサイトにおける検索数も7倍に伸びており、その需要の高まりとともに、水産資源保護の観点もあわせて課題であると言える。

ノミネート

クラフトビール

小規模なビール醸造所でビール職人が造る高品質なビールを「手工芸品(Craft)」に例えて、クラフトビールと呼ぶ。

選定理由

・1990年代に酒税法の改正でビール製造の規制緩和がきっかけとなり、「地ビール」ブームが起きた。
・それから約20年が経過してクラフトビールという名でブームが再来し、今年はビール大手各社も相次ぎ参入、各地でビアフェスタも多く開催された。取扱い飲食店数は昨年対比で2.4倍に伸びた。
・国内のビール市場が縮小を続ける中で、職人が造り出す高品質かつ多種多様なクラフトビールは、じっくりと味わい、地域性や色・風味を楽しむという付加価値商品を追い求める消費者のニーズにマッチし、市場を活性化する切り札になる可能性を感じる。

ノミネート

ジャパニーズウイスキー

日本で生産されるウイスキー。 1870年ごろから日本でウイスキーが作りはじめられ、1924年、販売用の生産が開始された。ここ数年のハイボールブームによりウイスキー自体の需要が高まっていた。

選定理由

・その存在が広く認知されるきっかけとなった連続ドラマが高視聴率となる中、ジャパニーズウイスキーが相次いで世界的な賞を受賞したことで、あらためて日本人の丁寧なものづくりと、その品質の高さが世界に評価されたことが話題となった。また、取扱い飲食店数は昨年対比で1.6倍に伸びた。
・ニーズが急増したことで人気の銘柄の年代物が相次いで在庫切れになったことも、さらなる注目を集めた。

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